はじめに
プレイヤー人数:1人 リミット:4サイクル タイプ:特殊型
蟹のヘマッティさんの企画【シナリオ作成チャレンジ24】参加シナリオ
トレーラー
私は【チェン】。悪の組織・魔将(ましょう)と戦っている男だ。
私は主人ジョンを護衛し、魔将を討伐して世界を平和にすることが使命だ。
最大の敵は魔将のボス・【魔娘(まーにゃん)】。
…はたしてチェンは魔娘を倒してこの世界を平和にすることができるのか?
シナリオの舞台
このシナリオの舞台は、主人公チェンが住むファンタジーの世界です。
背景
・PCはチェンです。
私はチェン。主人ジョンを護衛し世界を平和にすべく魔将討伐隊の隊長を務めている。
チェンが倒すべきなのは悪の親玉・魔娘(まーにゃん)。この魔娘こそが最大の敵なのだ!
かつてチェンにはハクとバッツという親友がいた。
チェン、ハク、バッツは、幼い頃より共に助け合い切磋琢磨していた。
そのハクは、魔娘に戦いを挑んだが、魔娘に敗れ捕らわれの身となってしまった。
そのあとバッツがハクを救おうとしたが、バッツも魔娘に敗れてしまう。
ただ一人残されたチェン。
今度はチェンが戦いに挑む番だ。1本の大切な剣を手にして。
この剣は、チェンが隊長に任命されたときにジョンから授かったとても大事な剣だ。
日々訓練し腕を磨いてきたこの剣は、チェンにとって、もはや体の一部となっている。
戦いに赴くチェンの前に、いったいどんな困難が待っているのだろうか。
チェンはハクとバッツを救出し魔娘を倒して、救主救輩を成し遂げることはできるのだろうか…
狂気
インセインから「盲目」「パニック」「絶叫」「怪物」「現実逃避」「血への渇望」を1枚ずつ使用します。
プライズ
プライズはありません。
進行
導入フェイズ
チェンは、魔将討伐隊隊長として宿敵・魔娘と戦わなければならない。
-今度は私が戦う番だ。魔娘は必ず倒す!
そのためにも、チェンにはまず仲間が必要だ。
チェンにはハクとバッツという2人の親友がいた。
この2人はいま魔娘に敗れ捕らわれの身となってる。
ーハクとバッツは無事だろうか?
魔娘と戦った2人の協力が何としても必要だ。
ハクとバッツは、何らかの情報を得ているかもしれない。
ーなので、魔娘と戦うためにまずハクとバッツに会わなければならない。
魔将討伐隊のこれまでの調査で、ハクは地下牢に幽閉されていることがわかった。
(ハンドアウト:「PC」「魔将討伐隊」公開)
メインフェイズ
シーン1:ハクの救出
・これはマスターシーンです。
(ー地下牢にて)
チェンは地下牢までやってきた。そこは薄暗く、所々でポタッ、ポタッと雨水が落ちている。その先に鉄格子が見える。チェンはゆっくりと鉄格子に近づいた。
「チェン!」
どこかで聞き覚えのある声だ。よく目を凝らすと、その鉄格子の中にハクがいた。ハクの額には血がにじんでいて、腕には幾つもの傷やアザがあった。ハクは愛剣の「白虎(びゃっこ)」をチェンに見せた。
「俺はコイツで魔娘と戦ったがまったく歯が立たなかった。奴を倒すにはコイツじゃダメなんだ。チェン、魔娘には気をつけろ。魔娘にはなにかがある」
そう言ってハクは白虎をチェンに手渡した。
「そいつは魔娘に効かなかったが、きっとお前の役に立つはずだ」
チェンは鉄格子の鍵をはずし、ハクを救出することができた。
(ハンドアウト:「ハック」「3人の愛用の剣」公開)
シーン2:バッツと接触
・これはマスターシーンです。
(ー魔将のアジトにて)
ハクを救出したあと、チェンはもう一人の隊長・バッツを救出するため、魔将のアジトへ向かった。そこにはたくさんの囚人たちが捕らえられていた。囚人といっても魔将たちがむりやり連れてきた無実の人たちだ。その中にバッツの姿があった。ぼろぼろの服を着て、ほかの囚人たちとともに奴隷として働かされている。そのバッツの足にはすぐに逃げられないように鉄の足枷(あしかせ)が付いていた。チェンはそのバッツの元に近づいた。
「バッツ、聞こえるか?身体は大丈夫か」
「おおっ、チェン、よく…来てくれた。実は…話したい…ことがあっt…」
バッツはか細い声で応えたが、チェンはよく聞こえなかった。詳しく話を聞こうとさらにバッツに近づいた。
「そこで何をしている!!」
看守が怒号を放って近寄ってきた。
チェンはすかさず傍に置いてあったバッツの武器「里見發剣(さとみはっけん)」を持って逃げた。
(ハンドアウト:「バッツ」公開)
クライマックスフェイズ
シーン3:いざ、戦闘へ
・これはマスターシーンです。
ハクとバッツに会ったら、いよいよ宿敵・魔娘との戦いだ。
魔将はボスの魔娘さえ倒せば壊滅することは必至だ。
ハクとバッツは衰弱しているため戦いに参加できないが、彼らの持っていた武器は使用できる。
(ハンドアウト:「魔娘」公開)
クライマックス戦闘1:魔娘(まーにゃん)との戦い
戦うのはPC1人
使用する武器を選択する。
・「紅孔雀の剣」or「白虎」or「里見發剣」を使用 ⇒ 戦闘(エネミー情報A)
・「大三剣」or「国士無槍」を使用 ⇒ 勝利確定(戦闘の必要なし):ただし使用した武器は魔娘とともに消滅
勝利条件
魔娘(まーにゃん)に勝利すること。
魔娘に敗北した場合 ⇒ シーン5-aへ
魔娘に勝利した場合 ⇒ シーン4へ
シーン4:魔娘(まーにゃん)を倒したが…
・これはマスターシーンです。
魔娘は跡形もなく消え去った。確かにチェンは魔娘に勝利した。だが、なにかおかしい。突然、暗黒の空から何者かの声が聞こえた。
「…これしきのザコにやられるとは、やはり魔娘は使えぬ奴だ。最後は私が鉄槌を下そう」
そう言って再び魔娘が現れた。いや違う。あれは魔娘ではない。姿かたちは魔娘そっくりだが、雰囲気がまったく違っていた。
「ザコのおまえはこの私・魔雀(まーじゃん)が相手をしてやろう!」
(ハンドアウト:「魔雀」公開)
⇒ クライマックス戦闘2へ
クライマックス戦闘2:魔雀(まーじゃん)との戦い
戦うのはPC1人
使用する武器を選択する。
・「紅孔雀の剣」or「白虎」or「里見發剣」を使用 ⇒ 戦闘(エネミー情報B):ダメージ常に1を与える
・「大三剣」or「国士無槍」を使用 ⇒ 戦闘(エネミー情報B):1d3点の2倍のダメージを与える
勝利条件
魔雀(まーじゃん)に勝利すること。
魔雀に敗北した場合 ⇒ シーン5-bへ
魔雀に勝利した場合 ⇒ シーン5-cへ
エネミー情報
エネミー情報 | A(魔娘) | B(魔雀) |
脅威度 | 1 | 2 |
属性 | 生物 | 生物 |
生命力 | 3 | 6 |
好奇心 | 怪異 | 暴力 |
特技 | 地底、破壊、悦び | 緊縛、罠、魔術 |
アビリティ | 【基本攻撃】攻撃<破壊>
【鳴く】攻撃<悦び>※1 |
【基本攻撃】攻撃<緊縛>
【燕返し】攻撃<魔術>※2 |
行動方針 | 基本的に【鳴く】を行う | 基本的に【燕返し】を行う |
※1 【鳴く】攻撃<悦び> PCを攻撃対象にし、攻撃を行う。命中判定に成功し、対象が回避判定に失敗した場合、1d2点のダメージを与える。
※2 【燕返し】攻撃<魔術> PCを攻撃対象にし、攻撃を行う。命中判定に成功し、対象が回避判定に失敗した場合、1d2点のダメージを与える。また、回避判定には達成値に-1の修正が行われる。
エンディングフェイズ
エンディングは、以下のシーン5-a,b,cどれかに該当するものとします。
シーン5-a 魔娘に敗北
私としたことが敗北してしまった。負けた原因はただ一つ。情報不足だ。救出したハク、バッツそして3人の武器から十分な情報を得られなかったから負けたのだ。私の実力からすれば、情報をしっかり持っていれば、魔娘に負けることなどあるはずがないのだから。主人ジョンは私を隊長に任命した時に言っていた。「彼を知り己を知れば、百戦危うからず」と。この基本の戦術が私はできていなかった。悔しい。私は後悔の念に駆られながら、身体から力が抜けていった・・・
シーン5-b 魔雀に敗北
まさか魔娘の裏に大ボスがいたなんて。以前ハクがやられたのはこの魔雀だったのだ。あの強いハクが何の理由もなしに敵にやられるはずがなかったのだ。不覚にも私もハクの二の舞になってしまった。ハクとバッツの借りを返せなくて悔しい。戦術を間違えなければ敵を倒すことはできたはずだ。もしかしたら私に油断や隙があったのか?それとも大事な情報を集めることができていなかったのか?ただ今はもう何もすることができない。全身の力が抜け、ゆっくりと目を閉じる。
目の前には美しい花畑が広がった。とても暖かい花畑だ。もう戦いは終わった。もう何も考えなくていいんだ…。たくさんの花に囲まれてとても心地いい気分だ。ふと傍らで男が何か言っているが、よく聞こえない。もうゆっくりと休もう…
ーたくさんの花に囲まれた棺の中で眠る私に、ジョンが言った言葉はあまりに残酷だった。
「おまえは隊長失格だ」
シーン5-c 魔雀に勝利
「ギャアアアーーーー!!!」
そう魔雀が叫ぶと、魔雀は足元からだんだんと崩れ去っていった。チェンは見事にこの戦いに勝利した。魔娘を裏で操っていた魔雀に打ち勝つことができたのだ。これでハクとバッツの借りを返し、救主救輩を完遂することができた。とても誇らしい気分だ。チェンはいま手にしている伝説の剣をもう一度見つめた。この剣のお陰で敵を倒すことができたと思うと、なんだか不思議な気持ちだった。そしてジョンが言った。
「ありがとう、チェン。これで世界は救われた」
ジョン、そしてハクとバッツは笑顔でチェンを褒め称えた。ジョンはチェンが全力で尽くしてくれたこと、そして世界に平和をもたらしてくれたことがとても誇らしかった。ジョンは、昔チェンと同じように魔将討伐隊の隊長だったことを打ち明けた。だがそれは30年以上も前のことだったという。
「今後もまた魔将のような悪の組織が出てくることも考えられる。チェン、おまえが使った伝説の武器だが、この世界には伝説の武器はまだあるんだ。まだ誰も手にしたことが無いものもあるかもしれない。それを探す気はないか?」
そう言うと、ジョンは一つの剣の名前を教えてくれた。だがその名前を聞く前からチェンの答えは決まっていた。武器を探しに行きたい。まだ誰も手にしたことが無いという伝説の武器を。
ーそしてある朝、旅支度を整えると、チェンは力強く腰を上げた。この世界のどこかにあるという伝説の武器「九連宝刀(チューレンポウトウ)」を求めて、また新たな一歩を踏み出すのであった。
ハンドアウト
ハンドアウト:PC
概要
チェンは魔将討伐隊1番隊隊長である。主人ジョンを護衛している。
救主救輩(主人を守り仲間を救うこと)が使命。
チェンはスラっとしたイケメンで女性にとても人気があり、武力・知性ともに高く、仲間から信頼されている。
愛用している剣は「紅孔雀の剣(べにくじゃくのつるぎ)」。
秘密
チェンは以前ジョンから武器についてある話を聞いていた。
それは、この世界にある伝説の武器というのは一つではないということだ。
ハンドアウト:魔将討伐隊
概要
悪の組織「魔将」をせん滅すべく結成された部隊。魔将についての調査をおこなっている。
魔将討伐隊の隊員はケンカっ早い男性ばかり。
各番隊の隊長には秘剣が与えられている。
隊の目的は魔将のボス・魔娘(まーにゃん)を倒すこと。
秘密
隊長の中でも特にバッツは、独自に武器の研究をしていた。
武器に詳しいバッツは何かを知っているかもしれない。
ハンドアウト:ハク
概要
魔娘に戦いを挑むが敗れ、魔娘に捕らわれの身となった。
責任感が強く仲間との絆をとても大事にしている。
愛用の剣は「白虎(びゃっこ)」。ハクは元魔将討伐隊1番隊隊長だった。
秘密
ショック:なし
ハクが魔娘に敗れたのはなぜか?あれは本当に魔娘だったのか?
白虎がほとんど通じなかった。
もし伝説の武器があれば…。
どうすれば伝説の武器を手に入れることができるのか…
3人の武器についてよく調べれば何かわかるはずだ。
ハンドアウト:バッツ
概要
バッツは元魔将討伐隊2番隊隊長。武器に詳しい。
ハクを救うべく魔将のアジトに侵入したが、敗れて捕らわれの身となった。
愛用の剣は「里見發剣(さとみはっけん)」。
秘密
ショック:なし
バッツは1本の槍(やり)「国士無槍(こくしむそう)」を手に入れていた。
この国士無槍は伝説の武器でどんなものでも貫くことができる。
バッツは自分の愛用の剣の中に紙切れを忍ばせておいた。
その紙切れには国士無槍のありかが記されている。
ハンドアウト:3人の愛用の剣
概要
「紅孔雀の剣」「白虎」「里見發剣」はそれぞれチェン、ハク、バッツの愛用の剣。
秘密
ショック:なし
「紅孔雀の剣」「白虎」「里見發剣」の3本の剣を一つに重ねると、1本の剣「大三剣(だいさんげん)」になる。これが伝説の武器なのか…?
ハンドアウト:魔娘(まーにゃん)
概要
悪の組織「魔将」のボス。
あまり強そうには見えないが、なにか特別な力があるのだろうか?
秘密
ショック:PC
私には特別な能力がある。それは、伝説の武器を封印する能力だ。私が伝説の武器を見たときは、死なばもろとも、その伝説の武器とともにこの世から消えてやる!
たとえ私が敗れても魔将はなくならない!魔将はなくならないのだーー!!
恐怖判定:兵器
ハンドアウト:魔雀(まーじゃん)
概要
魔将の真の大ボス。魔娘の姉で魔娘そっくり。
秘密
ショック:PC
私には通常の武器は通用しない。私に大きなダメージを与えられるのは伝説の武器だけだ。かつて私を苦しめた武器の一つは、ジョンという奴が持っていた「ビッグスリー」という剣だ。私を脅かしたその伝説の武器は今どこにあるのか…。それには近づかないようにしなければ…。
恐怖判定:歴史
利用規約
動画やリプレイについて
動画やリプレイに使用することは問題ありません。その際シナリオ名や作者名を明記してください。
またこのシナリオのネタバレが含まれる点も必ず添えるようにしてください。
ネタバレについて
Twitterなど、多くの方が見られる場所へのシナリオの根幹になる部分についての言及は避けてください。
例えば、シナリオを進めないとわからないNPCの存在、ギミック、解決方法などです。
シナリオの内容や根幹に触れなければ、感想を言っていただいて結構です。
シナリオ内容の改変について
このシナリオをプレイするにあたって、イベントの達成条件やエネミー情報等の数値を変更し、適宜回しやすいように改変してくださって結構です。
ただし、改変したシナリオを大々的に公開することはご遠慮ください。
「大々的に公開」とは、サイトなどを使用して様々な人の目に触れる場所に掲載することなどを想定しています。
改変したシナリオを同卓した仲間の中で楽しむために内々で公開する分には構いません。
免責事項
このシナリオをプレイしたことで起こった問題などに対してシナリオ作者は一切責任を持ちませんのでご了承ください。
また、この規約とシナリオは予定なく内容を変更することがありますことをご了承ください。
クレジット
- TRPGシナリオ『チェン、救主救輩せよ!』
- 2020/08/25
- 作者:ジョン
このシナリオの二次配布、自作発言を禁止します。