麻雀の役にチンイツというものがあります。
チンイツがどんな形なのかは、あがりの形を見るのが最も速いのですが、そのメンツの形はキレイに同じ種類の牌だけでできています。
このチンイツはあがり役の中でも、点数の高さはトップクラスとなっています。
麻雀では役満が最高点となっていますが、このチンイツという役はメンゼンで6翻あり、鳴いても5翻もあります。
ですからチンイツはメンゼンならハネ満以上、鳴いているなら満貫以上という破壊力抜群の役になっているんですね。
そこでここでは、このチンイツについてその意味や狙い目、また待ちとなる形やチンイツの利点・欠点などについて解説したいと思います。
チンイツの正式な名前は「チンイーソー(清一色)」といいます。
中国語で「清」とは「澄んでいる、きれいである」という意味があって、チンイツはまさに一種類の牌できれいに染まっているという意味があるんですね。
チンイツと似た役に「ホンイツ」という役がありますが、ホンイツは一種類の牌のほかに字牌が混ざった形となります。
このチンイツもホンイツも牌の種類を揃えることから、これらの役を狙うことを「染める」とか「染めにいく」といいます。
例えば萬子のチンイツを作っている場合は、「萬子で染めている」というんですね。
そしてチンイツはメンゼンで6翻、鳴いて5翻あると言いましたが、メンゼンのチンイツのことをよく「メンチン」というので覚えておきましょう。
また麻雀の役の中でメンゼンで6翻もつく役はチンイツ以外に無いので、一発逆転を狙える高得点の役だということも言えますね。
ですので複合役を考えない場合は、メンチンより高い点数なのは役満ということになります。
また、チンイツと似た言葉の役に「チンロートー(清老頭)」というものがあります。
この役も「チン(清)」という語が使われていますが、チンロートーは老頭牌のみ、つまり一九牌しか使わないでメンツを作る役満の役になります。
チンロートーはチンイツ以上にめったに出ない役ですが、チンイツとの区別はできるようにしておきましょう。
チンイツは一種類の牌しか使えないため、配牌で同じ種類の牌がある程度まとまっているときに狙える役となります。
チンイツの場合、1個でも字牌が混ざってしまったらその役はチンイツにはならずホンイツになってしまうので注意が必要です。
またチンイツを狙う場合も、最初はホンイツから狙っていく場合が多いです。
局の序盤では、一種類の牌のほかに字牌も残しておくわけですね。
それで字牌が伸びず一種類の牌が伸びてきたらホンイツからチンイツに移行していく、というのが一般的な戦術となります。
なので、例えば萬子のチンイツを狙っている人の捨て牌は、必然的に筒子や索子の牌が多くなります。
序盤のうちに筒子と索子の牌が切られ、次に字牌、そしてテンパイ間近に萬子が切られることになります。
筒子のチンイツを狙っている場合は、序盤に萬子と索子が切られ、筒子の牌が出てくるのは最後というわけですね。
チンイツの待ちはしばしば多面張(タメンチャン)になることが多く、複雑になります。
特にメンチンの場合は、鳴いている場合と違ってメンツの構成がわかりづらいです。
そのような場合は、雀頭がどれになるかを考えてシュンツとコーツを決めていくようにしましょう。
多面張の待ちにはいくつかのパターンがあるので、初心者はまずは少ない枚数から考えるようにしましょう。
またフリテンにも注意が必要です。
待ちが複雑になると、ロン牌を見逃したり誤ってあがり牌を捨ててしまうことがあり、フリテンになってしまいます。
チンイツの大きな利点は点数の高さです。
メンチンならばハネ満以上になるため、子なら12,000点、親なら18,000点以上ももらえることになります。
チンイツ以外でハネ満の役を作ろうとすると、たくさんの役を組み合わせたりドラを使ったりしないとできません。
ですがチンイツはそれだけで十分に点数が高いので、役を組み合わせる必要はないんですね。
ですから相手との点差を考えて、一発逆転を狙いたいときはチンイツを狙っていくといいと思います。
チンイツの大きな欠点は待ちが読まれやすいということです。
チンイツを狙っている場合、その捨て牌にははっきりと特徴が出ます。
先述したとおり萬子のチンイツを狙っている場合の捨て牌は、まず筒子や索子 → 字牌 → 萬子 という流れになります。
このような流れで萬子が出てきたら、それは危険信号だということです。
ですから相手にテンパイを読まれて、ロンしにくくなるんですね。
萬子のチンイツを狙っている場合、危険牌は萬子だけになりますからね。
ここでは麻雀の役のチンイツについて解説しました。
<ここで解説したこと>
・チンイツの意味
・チンイツの狙い目
・チンイツの待ちについて
・チンイツの利点
・チンイツの欠点
チンイツは点数が高いので魅力的な役なのですが、待ちが複雑になることが多いため初心者は頭が混乱することがあるので注意しましょう。