麻雀では、役満などの大きなあがりには絶対に注意しなければなりません。
しかしながら、ただロンさえされなければいいと考えていませんか?
どれだけ危険な牌を切ってもそれがロン牌でなければいいんだ、という考えは誤りです。
麻雀では、ロンされなくても役満などの役を確定させてしまう牌を切ると、責任払い(パオ)というルールが適用されてしまいます。
責任払いとは、ひとつの点数を支払う義務のようなことなのですが、責任払いはロンと同じくらいリスクの高いことなんですね。
そこでここでは、この責任払い(パオ)についてを詳しく解説したいと思います。
こちらは約9分の解説動画となっています。↓↓↓
責任払いが生じるのは、主に大三元(ダイサンゲン)、大四喜(ダイスーシー)、スーカンツの3つです。
大三元は、白、發、中の3つの牌で成立するので、このうち2つをポン、例えば白と發をポンしていた場合は、残りの1つを、つまり中をポンさせてしまったときに責任払いとなります。
大三元は3つのポンだけで役満が確定してしまうので、責任払いがもっとも起こりやすい役満だといえます。
ちなみに、三元牌の残りの一つをカンされた場合でも、ポンと同様に責任払いとなります。
大四喜は4つの風牌すべてを使う役ですね。
このうち3つをポンしているとき、残りの1つをポンさせてしまうと責任払いとなります。
例えば、東、南、北とポンしていた場合は、西をポンしたら大四喜の役満が確定しますよね。
ですからこのとき西をポンさせた人が責任払いになるわけです。
4つ目の風牌をカンをさせた場合も同様に責任払いとなります。
スーカンツは1人で4回カンする役です。
なので3つカンをしているところに、4つ目のカンをさせてしまうと責任払いとなります。
ただしスーカンツの4つ目のカンは、大三元や大四喜のように牌が決まっているわけではないため、責任払いにならない場合もあります。
またスーカンツでは、4つ目のカンをした時点で役満の成立を認める場合もあります。
その場合は、裸タンキになった牌を揃える必要はないですね。
責任払いでは、その役満をツモあがりされた場合は、その役満の点数全額を支払うことになります。
子で32,000点、親で48,000点ですね。
そしてロンあがりされた場合は、振り込んだ人と半分ずつを支払うことになります。
そのときは、子で16,000点、親で24,000点ずつを支払うんですね。
例えば、大三元・字一色(ツーイーソー)のダブル役満をあがったとします。
このとき大三元で責任払いが生じていたとするとどうなるでしょうか。
この場合は、責任払いになった役満と、それ以外の役満に分けて考えます。
つまり責任払いは大三元のみに科せられて、字一色については通常のあがりと同様にほかの3人も支払うことになります。
つまり上記の役満を親でツモあがりした場合は、責任払いとなった人は大三元の分の48,000点と字一色のツモあがり分16,000点の和、つまり64,000点の支払いとなります。
ほかの2人は、それぞれ字一色のツモあがりの分の16,000点の支払いですね。
つまり、責任払いが生じるのは大三元だけで、字一色の分については通常の点棒のやり取りをおこなうわけですね。
責任払いが生じるのは、基本的に先述した3つの役満のときだけです。
ほかの役満、つまり字一色(ツーイーソー)や緑一色(リューイーソー)、清老頭(チンロートー)といった役満では責任払いは起こりません。
それは、字一色も緑一色も清老頭も、4つ鳴いたとしても役満が確定するわけではないからです。
例えば、白、發、東、南とポンしていても、アタマが字牌でないかぎり字一色にはなりません。
緑一色に関してもそうです。
4つ緑の牌を鳴いたとしてもまだ緑一色が確定したわけではなく、ホンイツになったりヤクハイのあがりになることもありますから、責任払いにはなりませんね。
日本プロ麻雀連盟などで採用されているルールの一つに、「大ミンカンでの責任払い」というものがあります。
これは大ミンカンしてリンシャン牌であがったとき、責任払いとするものです。
これは嶺上開花(リンシャンカイホー)のツモあがりなのですが、この場合はカンさせた人が一人であがり点の全額を支払うというルールがあるんですね。
通常ならば、嶺上開花はツモあがりですので3人で点数を支払うのですが、大ミンカンの嶺上開花に限り、カンさせた人の放銃とするルールがあるんですね。
これは役満ではありませんが、このような責任払いもあるということを覚えておきましょう。
ここでは、責任払いについて解説しました。
<責任払いについて>
・責任払いになる役満とは?
・点数はどれくらい支払うのか?
・責任払いにならない役満とは?
・大ミンカンでの「嶺上開花」は
責任払いは点数が大きく動くので、そのルールをしっかりと覚えておくことが大事です。
実際には3つあるいは2つ鳴かれた時点で、役満の警戒を怠らないようにしましょう。