一般に使われている麻雀牌は、萬子、筒子、索子、そして字牌を加えた、34種類の牌ですね。
これら34種類の牌がすべて4枚ずつあって全部で136枚あるわけです。
萬子の牌は、1萬、2萬と牌に書かれていますので、わかりやすい種類の牌ですね。
そして筒子は、丸い玉のようなデザインが描かれてある牌のことです。
この玉の個数が数字を表しているんですね。
また索子は、細長い棒のようなデザインが描かれてある牌のことです。
これもこの棒の数が数字を表していますね。
そして字牌は、東、南、中などまさしく字が書かれてある種類の牌のことです。
ちなみに萬子、筒子、索子の牌はそれぞれ9種類ありますが、字牌は7種類となっています。
そしてその字牌の中に「三元牌(さんげんぱい)」という牌があります。
そこでここでは、この三元牌についての意味や由来、鳴きの戦術や切り順、役の種類などを解説したいと思います。
三元牌とは、字牌の白(ハク)、發(ハツ)、中(チュン)の3つの牌のことをいいます。
これらの三元牌は、役牌(ヤクハイ)と呼ばれる牌です。
役牌の中でも、東、南、西、北の風牌というのは、局によってヤクハイが変わるのですが、三元牌の3つの牌は常にヤクハイとなっています。
三元牌は3枚集めればすぐにあがりに向かえるので、特急券ともいわれていますね。
また三元牌に関する説はいくつかあるのですが、その由来は、英語の「Dragon(ドラゴン)」から来ているといわれています。
アメリカなどの英語圏では、三元牌のことを「Dragon Tiles(ドラゴン タイルズ)」や「Dragon」と呼ぶのだそうです。
これは英語圏の言い方が日本に伝わったという説ですね。
麻雀牌の由来は必ずしも中国だけとは限らないわけですね。
また英語圏では三元牌それぞれについて、白を「ホワイト・ドラゴン(白い竜)」、發を「グリーン・ドラゴン(緑の竜)」、中を「レッド・ドラゴン(赤い竜)」と呼んでいるのだそうです。
そして白、發、中すべてを使ってできる大三元のことを、「オール・ドラゴンズ(すべての竜)」と呼びます。
ホワイト・ドラゴンとかレッド・ドラゴンというと、遊戯王のドラゴンを想像してしまいますが、麻雀の方が歴史はずっと古いのですね。
参考サイト:麻雀新聞(昭和61年4月10日第129号)
三元牌の持つ一番の強みは鳴くことができるという点です。
麻雀では鳴くとあがれない役というものがあって、鳴いてしまうと役作りに困ってしまうことがあるんですね。
役牌のみの手だったら点数は低いのですが、局を進めたり相手の親番を蹴ることができるので、とても使い勝手のいい役なんですね。
またたった3枚で役を作ることができて、ほかの役と複合することができる点も三元牌の利点の一つです。
複合できない役はピンフとタンヤオぐらいで、ほかの多くの役と相性がいいんですね。
例えばイッツーやサンショクでは3つのメンツを使って役を作りますが、役牌を組み合わせれば、鳴いていてもメンゼン級のあがりの点数になるわけですね。
また白、發、中の3つの牌をどれから切り出していけばいいのか迷うことがあると思います。
ですが同じ枚数が見えている状況ならばこれら3つの三元牌は、どれを切っても確率的に違いはありません。
なので、三元牌の切り順はあらかじめ自分の中で決めておくことが大事です。
三元牌の切り順を決めておくことで迷いがなくなるし、余計なことに頭を使う必要がなくなります。
例えば、自分だったら白、發、中の順番で切るようにしようと決めておくわけですね。
ですがこれら三元牌は枚数的に確率が同じでも、使われる利用度としては偏りがあるのも事実です。
この三元牌においては、白、中に比べて發という牌は使われにくいといわれています。
これは、發が目立たない色で白や中の色がはっきりしていて目立つ色だから、無意識にそれらを使っているのだといわれているんですね。
言われてみれば確かに、發のような緑色よりも白や中のほうが目の中に入ってきやすい色のように感じますね。
三元牌を使って作れることのできる役を挙げてみたいと思います。
小三元は白、發、中のうち2つをコーツにして、もうひとつは雀頭にする形になります。
この小三元は2翻プラス役牌2翻で、合計4翻の役とされています。
三元牌を2つコーツにしたら、例えば、白による役牌1翻と發による役牌1翻の2翻が付いてくるわけですね。
大三元は白、發、中の3つの牌をそれぞれコーツにする形となります。
大三元では麻雀のあがりの形である4つのメンツのうち3つしか使わず、残りの1メンツはシュンツでもコーツでもいいので、役満の中ではあがりやすい部類に入る役だといえます。
緑一色は索子の緑の牌(2、3、4、6、8)と、三元牌の發を使った役になります。
この緑一色は發が入っていないと成立しないルールと、入っていなくても成立するルールがあるので注意が必要です。
紅孔雀はローカル役の一つですが、緑一色で使われない索子の牌(1、5、7、9)と三元牌の中とで作る役になります。
紅孔雀では緑一色のように連続した数牌が使えないため、シュンツを作ることができないので、作る難易度は高くなります。
ここでは、三元牌の意味や由来、鳴きを使った戦術や切り順、そして作れる役の種類を解説しました。
<三元牌のまとめ>
・三元牌の由来は「ドラゴン」
・三元牌は鳴くことができる
・三元牌の切り順はあらかじめ決めておく
・三元牌でできる役の種類の解説
三元牌の由来には、初めて聞く様な面白い雑学があったのですね。
この三元牌は、初心者でも実戦の麻雀で使いやすい牌なので、大事にしていきたいですね。