麻雀では鳴くときに「ポン」や「チー」といいますよね。
麻雀を始めたばかりだと、「ちょっと待って!」といって鳴くのか鳴かないのかはっきりせずに、周りの人を待たせてしまうこともあります。
「ポン」や「チー」をするときは、あらかじめその用意をしておいて素早く対応しなければいけませんよね。
ですが、まれに「ポン」と「チー」の声が同時に聞こえるときがあります。
誰かが捨てた牌に対して、一人がそれを「ポン」しようとして、もう一人が「チー」をしようとしたんですね。
このような同時の「ポン」と「チー」は本当にありえることなのでしょうか。
そんなことあるの?と思うかもしれませんね。
でも2人同時の「ポン」と「チー」はありえます。
例えば、ポンしようとする人が手牌に
ではそのような2人同時の「ポン」と「チー」が起こった場合はどうすればいいのでしょうか。
こちらは約7分の解説動画となっています。↓↓↓
「ポン」「チー」と2人が同時に発生した場合、当然ですが2人鳴くことはできません。
必ず一人だけの鳴きが成立します。
では、「ポン」と「チー」のどちらが成立するのでしょうか。
麻雀のルールによると、「ポン」と「チー」が2人同時に起こった場合、「ポン」が優先されます。
チーではなくポンの方が成立するんですね。
チーをしようとした人には申し訳ないですが、ルールではそうなっているんですね。
この場合だとチーできなかった人は、チーしようとした牌が他の人にポンされてしまったので、待ち牌がかなり狭くなってしまうことになるんですね。
例えば、
しかも自分で「チー」と発してしまっているので、待ち牌が相手にバレてしまっているという不利な点もあります。
ですが、これは2人が同時に発声した時のきまりです。
「ポン」と「チー」が2人同時に発せられた場合に、ポンが優先されるんですね。
では、2人同時でなかった場合を考えてみます。
誰かが「チー」と言って、「…じゃあ、ポン」と言ったらどうなるのでしょうか。
この場合も、チーよりもポンが優先されるのでしょうか。
実は、2人の鳴きが同時でない場合は発声が速いほうが優先することとなっています。
なので、誰かが「チー」といった後に「ポン」といっても、成立するのは発声の速かったチーの方ということですね。
あくまでもポンが優先されるのは、2人の発声が同時だったときのみ、ということです。
このようなルールになっているのは、先述したように、誰かが「チー」といった後に「それならばポン」というような鳴きが成立すると、チーをする人が明らかに不利になってしまうからなんですね。
では、ポンやチーの発声の正確な優先順位はどのように決められているのでしょうか。
一般には、発声のタイミングに明らかな差があれば発声の速いほうを優先しますが、発声がほぼ同時の場合はポンが優先されます。
ルール上では、ポンは打牌に対して即座に発声すること、そしてチーはワンテンポおいてから発声することとなっています。
そしてこのいずれの場合も、打牌のあとのツモが行われる前までに発声しなければなりません。
ちなみに、ポンは打牌に対して即座に発声しなければならないですが、ワンテンポおいたチーに遅れてポンすることを「遅ポン(ちポン)」といって、あがり放棄になってしまうこともあります。
また声が小さいと、発声が伝わらないこともあります。
なので鳴くときは、然るべきタイミングで「ポン」や「チー」と大きくはっきりと発声するようにしましょう。
これまで「ポン」と「チー」の同時発声について解説してきましたが、これらに加えて「ロン」も発声された場合はどうなるのでしょうか。
つまり「ポン」「チー」「ロン」の3つが同時に起こった場合はどうなるのでしょうか。
結論からいうと、最も優先順位が高いのが「ロン」となります。
つまり3人同時に「ロン」「ポン」「チー」が起こった場合は、ロン>ポン>チーという順に優先度が高くなるわけですね。
確かにロンが一番優先順位が高くないと、ポンやチーによってあがりが邪魔されてしまいますからね。
それにポンによってロンができなかったら、発声してしまったことでロンといった人のあがり牌がバレてしまいます。
そして3人の場合でも2人の時と同じように、発声が明らかに遅い場合は発声した順番が優先されます。
つまりロンであっても、その発声がポンやチーよりも明らかに遅い場合、そのあがりは認められません。
このような遅いロンのことを「遅ロン(ちロン)」といいます。
ここでは2人同時の「ポン」と「チー」ではどちらが優先なのかということなどを解説しました。
<ポンとチーの優先順位について>
・2人同時ならポンが優先される
・同時でないなら発声が速い方が優先
・ポンやチーの正確な発声の仕方
・ポンとチーの他に「ロン」もあったら?
麻雀では複数人が同時に発声することは稀にあります。
そのようなときでもきちんとしたルールがあることを頭に入れておきましょう。