日本だけでなく、世界中の人々が待ち望む一大イベントといえば、オリンピックですよね。
オリンピックでおこなわれる競技は、陸上、水泳、体操、サッカーなどたくさんの競技があるわけですが、それに参加する選手は世界各国から集まり、現在では1万人を超えるのだそうです。
そんな世界的な大イベントのオリンピックですが、その競技の一つとして麻雀を採用しようとする動きがあるようです。
「えっ、麻雀がオリンピック競技になるの?」と思いますよね。
でも考えてみてください。
もし麻雀がオリンピックの正式種目になったとしたら面白そうじゃありませんか?
世界中から麻雀の選手が集まって4人ごとに卓に着き、それぞれが役作りに専念して互いの手を読み、駆け引きを繰り広げるのです。
それを想像しただけで、すごくワクワクしますよね。
では本当に麻雀がオリンピックの正式種目になるのか、その可能性について解説したいと思います。
麻雀をオリンピックの正式種目にするという話はどこから出てきたのでしょうか。
それは、2018年に麻雀のプロリーグ「Mリーグ」が発足したのですが、その記者会見の中でサイバーエージェントの社長である藤田晋(ふじた すすむ)さんが次のように発言しています。
「オリンピックの正式種目化を目指す。その達成のためにも、誰もが安全に楽しく参加できる麻雀環境の整備をする。各年代の選手の育成、各教育プログラムの整備、地域リーグの設立もしたい」
ー 藤田晋さんのコメント Mリーグ発足時の記者会見より抜粋
このコメントでもわかる通り、藤田さんは、麻雀のプロリーグである「Mリーグ」の将来の目標はオリンピックの正式種目にすることとしているんですね。
そのほかにも、麻雀は2022年の北京冬季オリンピックに向け、国際麻雀連盟が国際オリンピック委員会(IOC)へ室内競技の正式種目として申請しています。
ですから麻雀のオリンピック正式種目化というのは単なるウワサ話ではなく、その実現に向けて実際に動きつつある話だということですね。
では、オリンピックの正式種目化にはどんなことが必要なのでしょうか。
問題の一つとなるのが、競技人口数です。
オリンピックの競技や種目の出場資格の認定などを定めたオリンピック憲章によると、オリンピック競技・種目化の条件として次のような取り決めがあります。
オリンピアード競技大会のプログラムに含めることができるのは、男性によっては、少なくとも75か国、4大陸で、女性によっては、少なくとも40か国3大陸で広くおこなわれている競技のみとする。
ー オリンピック憲章より抜粋
またこのほかにも、夏季オリンピックは「男性は少なくとも75か国、4大陸で、女性は少なくとも40か国3大陸で広く行われている競技のみ」、そして冬季オリンピックは「少なくとも25か国3大陸で広く行われている競技のみ」、とのきまりがあります。
単に競技人口数だけでなく、たくさんの国や地域でおこなわれているという国際的な地位が必要になってくるわけですね。
今注目されている競技の一つに、eスポーツがあります。
eスポーツは、実際に2018年のアジア大会や日本での国体などでおこなわれているんですね。
現在では、eスポーツは多くの国々でおこなわれているので競技人口数や地理的条件に問題はなく、eスポーツがオリンピックの正式競技になるのはもはや時間の問題かと思われます。
そこで、このeスポーツのゲームの一つとして麻雀を取り入れたらどうかという考えがあるようです。
「麻雀」そのものを単体で正式種目化するのではなく、「eスポーツ」の中のゲームの一つとして「麻雀」を取り入れるというわけですね。
確かに麻雀は世界中でオンラインでの対戦が可能なので、eスポーツの一つとしても問題はなさそうです。
ただ、麻雀をオリンピックの正式種目にするにあたっての問題もあります。
それは麻雀のルールの統一の問題です。
麻雀のルールは日本や中国、アメリカなどによって微妙に異なります。
また日本にあるいくつかの麻雀の団体、日本プロ麻雀連盟、日本プロ麻雀協会、麻雀連合μなどを見てみてもルールは異なっています。
なので、麻雀をオリンピックの正式種目にするには麻雀のルールの統一が不可欠なんですね。
麻雀は、ルールが変われば戦術も打ち方も変える必要があります。
でもルールというのは、誰にとっても自分が普段やっているルールが一番やりやすいでしょうから、みんなの不満が出ないようなルールの統一というのはかなり難しいんでしょうけどね。
ここでは、麻雀のオリンピックの正式種目について解説しました。
<麻雀のオリンピックの正式種目化について>
・麻雀をオリンピックの正式種目にする動きとは
・オリンピックの正式種目化のために必要なこと
・麻雀はeスポーツの一つとして正式種目実現か
・麻雀のオリンピック正式種目化にあたっての問題点
麻雀がオリンピックの正式種目になるなんてワクワクしますよね。
いつかその日が来ることを楽しみに待ちたいと思います!