テンパイしているのに全然あがれない。
あがり牌の多い待ちにしているのになかなかロンできない。
このような経験はありませんか?
あがり牌が十分に残っているのにあがれないというのは、相手にあがり牌を読まれている可能性があります。
なのであがるためにはあがりやすい牌、つまり相手に読まれにくい牌で待つことが戦術の一つとなります。
そこでご紹介したいのが「地獄待ち」といわれるものです。
地獄というと、ネーミングのインパクトが強いですが、麻雀のいくつかの待ちの中でも、良い待ちの一つだと言われています。
そこでここでは、この地獄待ちについて解説したいと思います。
こちらは約7分の解説動画となっています。↓↓↓
地獄待ちとは、タンキ待ちの一つです。
タンキ待ちとは、麻雀の基本となる4メンツが完成していて、雀頭となる1種類の牌を待つ形ですね。
このタンキ待ちのうち、待ち牌となっている1種類の牌が場に2枚切れていて待ち牌が残り1牌しかないとき、地獄待ちになります。
地獄待ちは、あがり牌が場に2枚切れていてまた自分でも1牌使っているので、あがり牌は必ず1枚しか残っていないんですね。
一方で単にタンキ待ちの場合は、1種類4枚の牌のうち自分で1枚使っているだけなので、あがり牌は最大で3枚存在することになりますよね。
ですから枚数的には地獄待ちは、単なるタンキ待ちよりもあがり牌が2枚も少ないことになるんですね。
地獄待ちは、あがり牌が場に2枚切れていなければなりません。
例えば、場に西が2枚切れている場合に、以下のような手牌のとき地獄待ちになります。
このとき西はもう残り1枚ですが、その牌を待ちにしている様子がわかりますね。
また地獄待ちの点数ですが、これは特別に点数が増えたり加算されたりすることはありません。
通常通り、役の翻数と符の計算から点数を算出します。
それでは実際に地獄待ちが使われるのは、どのような時なのでしょうか。
地獄待ちは基本的にタンキ待ちとなるので、雀頭を作る必要のある役にはすべて用いることができます。
地獄待ちは、その中でも特にチートイツと相性が良いです。
チートイツは常にタンキ待ちとなりますから、そこに地獄待ちを用いるわけですね。
下の牌は、場に中が2枚切れている時のチートイツの地獄待ちの形です。
私の経験ですと、チートイツの待ち牌として地獄待ちにする場合、普通の中張牌を待ち牌とするよりも、2倍ほどはあがりやすくなるのではないかと思います。
また地獄待ちは、字牌を組み合われるチャンタやホンイツなどの役とも相性が良く、あがりやすい待ちの一つとなっています。
チャンタの地獄待ちは以下のような形です。北は場に2枚切れています。
一般にチャンタは捨て牌に中張牌が並ぶので、字牌は警戒されやすいです。
それでも、字牌の中でも2枚捨てられている牌ということで、地獄待ちの牌は相手にとって不要牌となることが多いため、捨てられることも十分あります。
地獄待ちを使った戦術の一つに、ドラを使うというものがあります。
地獄待ちはドラともとても相性が良いんですね。
一般に、場に2枚切れているドラは使えないドラと判断されることが多いです。
そのため、ドラで地獄待ちをしてもあがれることが多いんですね。
それからドラを地獄待ちにした場合は、あがりの形は必ずドラ2となるので、点数も高くなってとてもオイシイあがりになりますね。
なのでオタ風などの字牌がドラになっているときは、待ち牌にドラを使った地獄待ちを用いることも頭に入れておくといいと思います。
地獄待ちはあがりやすい待ちといっても、実際には残りのあがり牌は1つしかありません。
ですから、何度ツモを繰り返しても全然あがり牌を引けないこともありますし、王牌(ワンパイ)にあったら絶対にあがることはできません。
なので待ち牌として有効な地獄待ちも、枚数的には不利なんだということを押さえておきましょう。
ですから地獄待ちの多用は禁物で、対局で何度も地獄待ちをすると「あなたの待ちは地獄待ち」と相手にインプットされてしまいます。
そうすると、同じ相手にもう二度と地獄待ちは通用しなくなってしまいます。
ですからやはり待ちには、リャンメン待ちや三面張(サンメンチャン)などあがり牌の多い待ちを基本としていくことをおすすめします。
こちらの意図はなるべく相手にわからないようにしないといけませんからね。
ここでは地獄待ちについて、その手牌や戦術などを解説しました。
<地獄待ちについて解説したこと>
・地獄待ちとは!タンキ待ちとどう違う?
・地獄待ちが使われやすい役はコレ!
・地獄待ちを使った効果的な戦術とは
地獄待ちはあがり牌が残り1つということで勝負にいくにはそれなりの覚悟が必要なのですが、相手の裏をかきたいときや待ち牌に変化をつけたいときは、効果的な待ちとなるはずですよ!