麻雀の役の中で、一盃口(イーペーコー)という役があります。
イーペーコーは中国語で盃(さかずき)という字が使われている特徴のある役なんですね。
このイーペーコーは同じ順子(シュンツ)を2つ作ることで成り立ちます。
例えば、234と234とか、789と789などの牌の組み合わせがイーペーコーになりますね。
これはまるで2人のジュンコ(順子)さんが仲良く盃を飲み交わしているかのようにも見えますね。
余談ですが私は茨城出身ですが、イーペーコーは「いいっぺ、こう」という茨城弁のようにも聞こえてしまいます。
ですから何となく麻雀の役の中ではイーペーコーは親しみやすい役のひとつでもあります。
そこでここでは、このイーペーコーについて解説したいと思います。
イーペーコーは2組の同じ順子を作る役ですが、鳴いたら成立しないメンゼンの役となっています。
なので、チーをして同じ組み合わせの順子を2つ作ったとしてもイーペーコーにはならないので注意しましょう。
例えば、55677という牌を持っているとしたら、カンチャン待ちとなっている6が来ればイーペーコーが完成しますね。
またイーペーコーになりそうな22334という牌を持っている場合は、1-4の両面待ちになっていますが、1のときはイーペーコーにならず4のときだけイーペーコーになりますね。
このイーペーコーはロンアガリした牌で完成してもいいのですが、待ちによっては点数の高目安目が分かれることになります。
一般に、イーペーコーはメンゼン役となっていますが、鳴いた場合でもあがりを認めるローカルルールがあります。
鳴いたイーペーコーは、喰ったイーペーコーということで「喰い盃口(くいペーコー)」といわれています。
この喰いペーコーに関しては、あがり方の条件にいくつかの認め方の違いがあります。
まず一つ目のあがりの条件が、イーペーコーの部分は完成していて、他のメンツを鳴いている場合です。
例えば、334455という牌を持っていて、777をポンしている場合ですね。
この場合、イーペーコーの部分は完成しているので、鳴きペーコーのあがりを認めるというものですね。
この場合777はイーペーコーと無関係なので、334455のイーペーコーは完成しているものと認められるわけですね。
また二つ目のあがりの条件として、345という牌を持っていて、345をチーしている場合です。
この場合はメンゼンのメンツ345と鳴いたメンツ345を合わせてイーペーコーになっているわけですね。
この場合でもあがりを認めるというのが、二つ目のあがりの条件です。
なので一つ目の条件よりはこちらの方があがりやすい条件になっているといえますね。
鳴きペーコーには、あがりの認めるローカルルールにいくつか違いがあるので注意しましょう。
イーペーコーは2メンツで作れる役なので、他のいくつかの役と組み合わせて高得点を狙いやすい役だといえます。
例えばすべて順子で作るピンフとの組み合わせですね。
その他にも一九牌を除けばタンヤオとも組み合わせることができます。
また、チャンタやジュンチャン、サンショクとも相性が良く、うまくすれば、ジュンチャン・サンショク・ピンフ・イーペーコーというダマでもハネ満の手を作ることができます。
他にもホンイツやチンイツなどともイーペーコーを組み合わせることができます。
とにかくメンゼンで順子の多い手であれば、イーペーコーを狙っていくのが高得点を狙うひとつの戦術となります。
イーペーコーで注意する点は、33445という牌を持っている場合、5ではイーペーコーが成立しますが、2のほうではイーペーコーにならないということです。
このような牌の並びでは2-5の両面待ちになっていて、点数に高目と安目があるんですね。
33445という牌を持っていると、どうしてもイーペーコーの方に気が向いてしまって両面待ちの2の方を忘れそうになるので注意しましょう。
またフリテンにも注意が必要で、上記のような場合であがり牌の2を見逃していたら、高目の5の牌でロンできないので気をつけましょう。
ほかの注意点として、イーペーコーはチートイツと複合しないということが挙げられます。
チートイツはトイツを7組作るもので、イーペーコーも556677のようにトイツが3組あるのですが、チートイツはあくまでもトイツとして考えるので、イーペーコーの役は含まれません。
イーペーコーはあくまでもメンツ手の役になっているというわけですね。
ここではイーペーコーについてまとめてみました。
<イーペーコーに関するまとめ>
・イーペーコーはメンゼンの役
・イーペーコーには鳴いても成立するローカルルールがある
・イーペーコーで高得点を狙うには
・イーペーコーの注意点
イーペーコーは役として作りやすくあがりやすい役なので、積極的に狙っていくようにしたいですね。